アイル

調査兵団における恋愛事情-14(R18)

「――うひっ!?」 
「おい、もうちょっとマシな声を出せねえのか。」
 いきなり上に乗っかられたのでどうしようと慌てていると、団服のまま寝ていたせいで乱れてしまったシャツの隙間から兵長の手がスルリと入って来た。
 腹にひやりとした感覚を感じて思わず変な声を上げてしまう。
「そ、んな、マシな声って言われ、ても――」
 まだ部屋の中も蝋燭の明かりで明るいし……しかも今は兵長と両想いだと分かったのも相まって、恥ずかしくて死にそうだ。
「え、あ、ちょ……ひぁっ!」
 状況に頭が追い付かず、ひとまず人の腹の上で勝手に動き回っている兵長の手を止めようと思ったら、わき腹をするりと撫で上げられた。
 ゾクリとした感覚が下肢に広がり、思わず兵長の上着にしがみついてしまう。兵長はそんなオレの反応がお気に召したのか、しつこくゆるゆるとわき腹を微妙な力加減で撫で上げてきて……おかげでだんだん変な気分になってくる。

 わき腹の方に意識をやっていると、今度はいきなりシャツの上から両方の胸をゆるくもまれた。男の平らな胸なんて触って楽しいのだろうか。よく分からないが、とりあえず兵長の好きなように触らせる。
「……っ?」
 ……最初の内は余裕だった。
 しかし、先端部分をつままれて引っ張ったり押し潰されたりと散々弄りまわされているうちに、先がピンと勃ち上がり怪しい雰囲気になってきたのは気のせいだと思いたい。
「――っん……はぁっ…………っ!?」
(――な、なんだ!?今の声は!?)
 あまりにしつこく胸を弄られていたせいだろうか。
 ゆるく胸の先端をつままれた拍子に、思わず喘ぎ声が漏れてしまって慌てて口を閉じる。
(お、れ……っ男なのに……!)
「なんだ……胸が気持ち良いのか?」
 ギュッと目をつぶって快感をやり過ごそうとすると、そんなオレの様子に目ざとく気付いた兵長が、さらにグリグリと胸を押し潰して刺激を与えてくる。
「――っん!ひ……っ」
 先端の柔らかい部分に、自分のシャツが不規則に擦れてそれがまた新たな刺激になる。しかもジワジワと身体の奥から熱がたまってきて――
(だ、めだ……気持ちいい……)
 全身の力を抜いた拍子に、兵長はオレの身に着けていたベルト類を取り外し、律儀に束ねるとベッドの床下に置いてシャツを胸元までたくし上げてきた。
 さすがに驚いて目を下に向けると、自分の両方の胸が目に入ってきて少し慌てる。赤くぷっくりと膨れ上がっていて、自分の胸じゃないみたいだ。
「う、ぁ!?」
「恥ずかしいのか?」
「っ……ん……」
 兵長はオレの視線に気が付くと、わざとらしく胸の先端部分には触れないようにして胸全体をもみこんできた。じれったい刺激に中途半端に快感が煽られる。
 さらに乳輪の部分を軽くつままれると、先端部分にも間接的に刺激がいって思わず喘ぎ声が漏れてしまう。
「なんだ……物欲しそうな声をして……。」
「あ、ぅ……っはあ……ん」
 わざとらしくぎゅうと連続して乳輪の部分をつままれると、断続的に声が漏れてだんだん目がうつろになってくるのが自分でも分かる。
 胸なんて、普段だったら全然気にもならないのに兵長に触られただけでこんな気持ち良いなんて。
 さっきから口は空きっぱなしではあはあ言っているし、身体もビクビクするし……でも決定的な快感は無くて生殺しにされている気分だ。
「へ、いちょお……も、そこはっ……ん」 
「なんだ……もうギブアップか?」
 分かっているくせに一々確認してくるあたり意地が悪いと思う。早く、とつかんでいた兵長の上着をぎゅうと握ると、そのまま覆いかぶさって来て首筋を軽く吸われる。
 それと同時につまんだまま胸の先端をグリと強い力で擦られ、ビリリと強い快感が全身に走った。
「ひっ――っああ!っんん……ふ……っ」
 衝撃でぷくりと少しだけ先走りが出た感じがする。
 堪らず兵長の指から逃げようと反射的に身体をのけ反らすが、結果的に兵長の指に押し付けただけで自分で自分に刺激を与えただけだけになってしまう。
「ひあっ!」
「自分で擦りつけて、そんなに気持ち良いのか?」
「ち……がっ!」
 さっきから好き放題言っている兵長にいい加減にして欲しいと目線で訴えようとするが、視界が潤んでよく見えない。
 しばらくすると兵長は胸を弄っていた手の片方を外し、器用に片手でズボンのベルトを外して下着の中に指を這わせてきた。
 やはり先走りが出ていたのか、ぬちゃりと粘着質な音が下肢から漏れ聞こえてカァと頬が熱くなる。
「胸を弄っただけでこんなになってるのか。」
「そんなっ――ひっ!はっ、ん……」
 先端の先走りを指で掬い取ると竿全体に塗り込めるようにゆっくりと上下に動かされ、さらに胸へ唇を寄せてくる。
「へ、兵長っ!?」
 まさかという思いで見つめていると、胸の先端部分をパクリと唇で食むように含まれ、驚いて声を上げると上目づかいにこちらを見上げニヤリと目を細められた。
「……っ」
 正直、嫌な予感しかしない。
 とりあえず頭を離してもらおうと肩に手を置いたところで、口に含まれている方の胸の先端を下から上にベロリと舐めあげられ、今まで感じたことのない生々しい感覚にゾクリとした快感が背筋に走る。
「……い、きなりやめっ――」
 オレの反応に気を良くしたのか、舌の動きに合わせるように握っていた陰茎も上下にゆっくりを動かされる。
 手を動かす度に、先ほど塗り付けた先走りのせいでぬちゃぬちゃとした音が下肢から微かに聞こえてきて堪らない。
「っく!ん……っあ!ひぁっ!」
 いきなり上からも下からも同時に攻め立てられて、訳が分からなくなってくる。何とか止めてもらおうと身体をひねるが、全身を上手く兵長に押さえつけられているために動くことが出来ない。
 仕方なく口を緩く開けて、体内の熱をなんとか外に逃がそうとするがそんなもので上手くいくわけもなく……結局ただただ首をゆるく振って何とかやり過ごすしかない。
「はあっ……っん……や、だあ…っ」
 いい加減どうにかして欲しくて兵長の肩に置いていた手を頭に移動させて、何とか舐めるのを止めさせようとするが手に力が入らずに結局押し付けるだけになってしまう。
「――っひ!」
 中途半端な刺激にどうにかなってしまいそうになっていると、ふいに乳首の先端の部分をグリグリと舌の先で押し潰され、高い声が漏れた。
(これ……っや、だ!)
 胸の先端部分を舌の先で押し潰されると、ズンと下半身に衝撃が走る感覚がする。同時に下半身も亀頭部分をヌルヌルと撫でまわされ、裏筋の部分を触りながら先端の孔を指でグリグリと刺激されると、急激に熱がブワリと膨れ上がって来た。
 このままだと、すぐに達してしまう。
 兵長は相変わらずいつもと変わらず全く乱れていないのに、自分だけこんなになって、しかも先に達してしまうなんて恥ずかしい。
 何とかそれだけは阻止しようと足を閉じようとすると、いつの間に人の足の間に入り込んだのか兵長の身体に阻まれてしまってそれも叶わない。
「へ、いちょお……っ!――っん」
 抗議の意味も込めて兵長の上着をギュウとにぎると、チラリとこちらを見上げてきた。思わず目が合うと、兵長はベロリと舌を大きく出す。
「――ッ!?」
 舌の動きに目を奪われていると、兵長は再度ゆっくりと頭をオレの胸元に近づけ、先端をベロリと舐めあげるとジュルルと強く吸い上げてくる。さらに駄目押しというように亀頭部分を手のひらで包まれると何度も圧迫するようにしてこすられて、身体の奥底から、一気に熱が高まってくる。
「――ッあ、はぁっ……」
(も、我慢できなっ……!)
「っん、ぁあああッ!」
 頭の中が真っ白になってビクビクと身体が震えると同時に、ドクリと熱い液体が溢れ出すのを感じる。亀頭を包んでいる兵長の手のひらに擦り付けるように腰が動いてしまうが、自分の意志で止めることなんて、今更出来ない。
「っん……ふ……」
 ようやく身体の震えが収まり、ギュッとつぶっていた目を薄らと開くと、兵長がオレの胸元から口を外したところだった。 散々刺激をされたせいで、口に含まれていた胸の先端が赤くうっ血している。唾液でテラテラと光っていて何だか直視できない。
(……そ、いえばっ……)
 今、精液を出したはずなのに下腹部に濡れた感覚がほとんどない。妙に思って肘を付いてベッドから起き上がろうとすると、両足の間に陣取っていた兵長がおもむろにオレの膝の裏に手を差し込みグイと持ち上げて来た。
「なに身体起こそうとしてんだテメェは。まだ寝てろ。」
「う、あっ!?」
 さすがに足を取られた状態で起き上がることが出来ず、半ば強制的にベッドの上に再度寝転がることになってしまう。
(――で、でも、この格好はちょっと……!)
 足を持ち上げるだけでなく、腰の下に自分の膝を差し込んでグイと下肢を持ち上げられたせいで下肢全体が兵長に丸見え状態だ。
 ついでに寝ている自分からも丸見えで居た堪れない。自分のなんて見たってちっとも面白く無い。……というか、見たくない。
「へ、兵長……ッひ!?」
 さすがに恥ずかしいので何とかならないか訴えようとすると、陰嚢と後孔の間にある会陰部のふくらみをクイと軽く押されて思わず息が止まる。
 そのまま触れるか触れないかのタッチで後孔の方にツツツ……と指先を動かされると、まただんだんと腰のあたりが重くなってきたのと同時に後孔に冷やりと濡れたような感覚が走る。
「――っ!」
 咄嗟に下肢の部分に目をやると、兵長が先ほどオレが出した精液をヌルヌルと入口部分に塗り付けているのが目に入って恥ずかしい。孔の周辺をゆっくりと塗り込めるようになぞられると、固く閉じている入口をほぐすように何本かの指先で周辺を揉みこんでくる。
「っあ――ん……ちょっ汚いっ、ん!」
「気にするな。」
 そんなこと言われても、やられている方はたまったものじゃない。せめてもの抵抗と目元を腕で隠すと鼻で笑われた。
 また先ほどのように手を払われると思ったが、今度は邪魔されずにすんだのでホッとする。
「――ひっ!?」
 しかしホッとしたのも束の間、身体の力が抜けた瞬間を見計らってか、孔の周辺をくにくにと弄っていた指の一本が体内へズブリと挿入された。
 男同士でするにはやはりこの孔を使うのかと緊張する。
 思ったほど痛くは無いが……身体の中を無遠慮に弄られているようで正直少し気持ちが悪い。しかし、相変わらず親指は器用に会陰部を刺激しているので全く快感が無いわけでもなく……自分でも変な気分だ。
 兵長はしばらくそのままヌルヌルと孔から指を出し入れをしていたが、オレ自身が少し萎えて来たのを見ると会陰部への刺激を止め、陰茎を手に取り直接刺激を与えてくる。おかげで少し凪いでいた快感が、直接的な刺激のせいで一気に高まってくる。
「……っふ、はあっ……」
「――案外、良い反応じゃねえか。」
「あたり、まえじゃないす、かっ!そんなとこっ――ん……ッ」
 体内に入れられている指は、相変わらずゆっくりと腹側に圧迫を与えるようにしてヌルヌルと何かを探っているような動きだ。しかしそれよりも陰茎の快楽の方が圧倒的に強いので、先ほどよりも後ろを弄られているのは気にならない。
「……これか?」
「……?」
 前に与えられる快感にひたすら耐えていると、今まで探るように動いていた指が動きをピタリと止め、次いで止まった場所で撫でさするような動きをし始めた。
 どうやら何かを見つけたらしいが、今まで通り違和感しか無いので自分ではよく分からない。少し気になっておずおずと顔を隠していた腕を外すと、体内に入っていた指が少しだけ曲げられて違和感が一気に増幅する。
「ぅ、あ……!?」
 オレが声を上げると、まるで後ろの感覚を誤魔化すようにいきなり陰茎の裏筋をクニクニと擦られ、急に射精感が強くなる。
「ああ、膨らんで来たな……」
「は、ぁっ……ん……!」
 兵長が何やら呟いているが。こちらはまた一人で達してしまいそうでそれどころじゃない。はあはあと息をついてなんとかこらえるていると、体内に埋め込まれていた指がいきなりグイと内壁の一点を押し上げてきた。
「――っ、っん、んぁあ!!」
(――ッ!!な、にこれ……っ!)
 クイと押されたせいで、身体の内側から直接精液を押し出されるような錯覚に陥る。押し留めようと下腹部に力を入れようとするが、快感で蕩けてしまっているせいで力の入れ方が全く分からない。
 クックッと断続的に中から刺激されるともう我慢出来ない。
(もう――だめ、だっ……!)
「……っ、ひああああ!!」
 頭の中がぱっと真っ白になり、一瞬後に精液が管を通る感覚がするとびゅるりと自分の腹の上にまき散らしてしまった。
「っく……ぁ、ぁ……ん……」
(な、んか……ヘンだ)
 いつもは出したらすぐに頭がすっきりとするのに、今はまだ快感の波が尾を引いているのか体内に熱が燻っているような感じだ。こんな凄い快感、今まで経験したことがない。
 しかも、兵長の指がまだオレの中をゆるゆると擦っているせいで、再び前が力を持ち始めてしまう。
「な、んです、か……そこ……っ」
 はあはあと荒い息を吐く。今兵長に弄られている場所は、気持ちが良すぎて癖になりそうだ。快感がオレのなけなしの理性を浸食していくのが分かる。
 そんな中途半端な刺激じゃなくて――
(もっとっ……ん!)
「前立腺、だそうだ。男はここが良いらしいぞ。」
「へ?っぁ……ん!」
 兵長はオレの中をゆるゆると擦っていた指を一度入り口付近まで戻すと、もう一本沿えて再度グイと差し込んできた。
 先ほど気をやったせいで、身体がグズグズに緩みきっているせいか大した違和感もなく中に入っていくのが分かる。
「ん、ぁ、ぁ!」
「お前本当に初めてか?まさか自分で弄ってたんじゃねえだろうな。」
「ん、な、わけッ……ぁあ!!」
 兵長は随分と失礼なことを言いながら、差し込んだ指を抽挿してくる。指を突き入れる際にわざと先ほどの気持ち良いところを擦りあげるようにこするので、もっともっとと無意識に持ち上げられている足が開いてしまう。
 まるで擬似的に兵長のモノに突き上げられてるみたいだ。
 少し前の自分では絶対に考えられない光景だ。
「ひぁ!ぁ、ぁ、ん……っ――へ、い、ちょ……っも、やあっ!」
 もう、いい加減に限界だ。
 いつの間にか後ろを抽挿している指の本数が増えているし、しかも前が完全に勃ち上がってからは全く触ってくれない。
 さっき見つけた後ろの気持ち良いところも気まぐれに緩く撫でるだけで、さっきからずっと中途半端な快感の渦が体内をグルグルとまわっている。
 イくにイけないしどうにかなってしまいそうだ。
「ん、ん……も、やぁ――!……っぁ、さわっ、くださ……ぃ!」
 兵長の指が少しでも良いところに当たるように、苦し紛れに身体をそらしてみるが全然駄目だ。
 中途半端なところに当たって余計にムズムズとした感覚が広がるだけで決定的な刺激が全然与えられない。
(っん――!もっと……っ)
「イきたいか?」
「ん、ん……ッ?」
 ガクガクと頷くと、内壁をゆっくりと撫で上げるようにして指を引き抜かれてしまう。
 まさか――たったこれだけの刺激で終わりなのだろうか。
 そんな、という気持ちで閉じていた目を薄っすらと開くと、兵長が下着を途中まで下げて自分のモノを取り出したところだった。
 相変わらず平然とした顔をしているが、兵長の陰茎は既に完全に勃ちあがり、血管が薄っすらと浮き出している。しかも、オレのより大きくて微妙にへこむ。
「――っ!」
 そういえば、いつもオレばっかり服を脱がされているので兵長の物を見るのは初めてだ。
 普段兵長は服を乱していることは絶対にないし、だから余計に見たらいけない物を見てしまったような気分になる。いやらしい光景に思わず息を飲むと、オレの視線の気付いたのか片眉を上げてこちらを見てきた。
 オレに視線をやったまま、何度か上下に擦りあげるとオレの膝をグイと再び持ち上げ、後孔を先端でぬるぬると擦り上げてくる。ときどき孔の縁にわざとひっかけてめくりあげるようにされるとゾクリとしてたまらない。
「ん、んっ……ふ」
 中途半端な刺激にベッドに敷かれている布をぎゅっと掴む。
「……挿れるぞ。止めて欲しいなら今のうちに言え。」
 こっちだって、さっきから中途半端な刺激ばかりで今更止めるなんて考えられない。
 初めてなのに、とかそういう考えは全部吹き飛んでいる。
 早く突き上げて、ぐちゃぐちゃにして、この熱を早くどうにかして欲しい。
「は、やく……いれてくださ、ぁッ、んあああ!!」
 言葉の途中で、兵長のモノがぐにゅりと入口をこじ開けるようにして入ってきた。
 指とは比べ物にならない体積に、一瞬息が止まる。
「んぐ……か、はッ!!」
「……息を止めるな。余計に辛いぞ。」
 兵長の手が、萎えかかっていたオレの前をゆるゆると擦りあげてくる。思わず力が抜けると、見計らったように一番太い部分をグイと無理矢理押し込まれ、ゾワリとした感覚が全身を伝わった。
「っひ!ぁ、ぁあ……っ!」
 宥めるように持ち上がっている腰をさすられると、中に挿れられている兵長のモノを意識してしまってギュウと締め付けてしまう。
「……っ、こら……テメエ、そんなに力むな」
「っへ?ぁ、っ――ああああっ、ひん!」
 兵長の切羽詰まったような声に驚いた次の瞬間ズンと腰を押し付けられ、衝撃に白く濁った先走りのようなものがピュクリと先端から飛び出る。
「ん……っふ、い、きなりっ――ひどいじゃないれす、かぁっ……ん、んっ!」
「……こっちは気を使ってやってんのに、酷い言われようだな。」
 根本まで完全に挿れきったのか、緩く腰を動かされるたびにぺたりぺたりと兵長の双球が尻に当たる。
 陰筒が兵長の大きさに慣れるまで大きな動作をしないでいてくれるつもりなのか、そのままゆるりと腰を回したり少しだけ抜き差しするような動きをされるが、この動きをされると中の存在を余計に意識してしまう。
(な、んか……変な感じっ……!)
 ざわりとした感覚が、身体の奥からが湧き上がってくる。陰筒が、勝手に収縮して中にいる兵長をぎゅうぎゅうと断続的に締め上げてしまって止まらない。
「い、やぁ、っん……ん!……はぁっ!」
「……動いても、大丈夫か?」
 話しかけられても、急な身体の変化にそれどころじゃない。
 横を向いてはあはあと口を開いて息をついていると、無理矢理顎を掴んで前を向かされ、そのまま強引に口付けられた。
「っん、ふっ……んっ、んんんっ、ん!!」
 口付けに一瞬意識を奪われていると、ズルリと陰筒に入っていたモノをカリ首が引っかかるところまで抜かれ、そのまま再度ズンと突き入れられる。
 何度かゆっくりと同じ動きを繰り返すと、口付けをしている舌の方もズルズルと抜き差しをするように舌を出し入れされ、口にも挿れられているような錯覚に陥る。
「んんっ!んくっ!ん、んッ!」
 頭が痺れて何も考えられない。
 中から気まぐれに前立腺を押すように刺激されているせいだろうか。陰茎の先端からは、ダラダラと先走りが流れ出て止まらない。
 限界が近付いてきたのか過ぎた快感に身体が震えるように痙攣しだすと、合わさっていた唇を解かれて両足を兵長の肩の上に乗せられ腰を上向きに固定された。さらに追い込むように真上から陰茎を突き入れるようにしてガンガンと淫筒を掘られる。
「ッ、ぁ、ぁん!ああっ、や、ぁあっ、ん!」
 強すぎる刺激に耐えられず身体を上方に逃がそうとするが、腰を掴まれているので動けない。
 そのまま何度も前壁の気持ち良いところをこすりあげるようにしてズブリと奥まで貫かれると、目の前がチカチカとして星が散る。
「も、やぁっ……!」
 陰茎からはさっきからダラダラと白い物が混じった先走りが流れ出しているが、後ろを突かれるばかりで前部分への決定的な刺激が無く、あともう少しというところでイくにイけなくて逆に辛い。
「ん、ぁッ!はぁっ――っひぃんぁあああ!!!」
 オレが値を上げた瞬間に、入口まで抜かれていた兵長のモノが勢いよく壁をこそぐようにしながら、最奥にガンと突き上げてきて。さらに、挿入してからずっと触れてくれなかったオレの亀頭部分をギュッと掴み、先端の孔を人差し指でグリと抉られる。いきなりの直接的な刺激に、瞬間息が止まって何も考えられない。
 ブワリと身体の奥に暖かい物が広がるような感覚が広がると、思わず自分も精液をビシャリと自分の腹にまき散らしてしまう。
 腰を押し上げられているせいで、自分の顔にも少しだけ精液がかかってしまったが今はそれどころじゃない。
「――っ、ん……ひっ、ぁ、ぁ……」
 ガクガクと不規則に全身が痙攣する。
 こんなの、初めてだ。
 物凄い快感に、オレはしばらく放心したように動くことが出来なかった。

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