アイル

エレンが猫になった日

「なっ……なんだこれはっっ!?」
 早朝のことだ。
 エレンがいつものように目を覚まし、洗面台で顔を洗おうとふと目の前にある小さな鏡を見ると――
 頭に見覚えの無い三角形の薄茶色の物体が二つちょこんと乗っていた。
 驚いて鏡の前で絶叫したのは言うまでも無い。
 見た目、形状、手触りから察するに、恐らく猫耳で間違い無いだろう。いや、しかし人間である自分の頭にこんな物が有るはずがない。
 何とか取れないかとぐいぐいと引っ張ってみたが、しっかりと神経まで繋がっているのか耳の根元が痛くなっただけで取れそうな気配はまるで無い。
「くそ……取れない……。ていうか、尻の方もなんか居心地悪いんだけど……まさか、な?」
 頭にこんな珍妙な耳が生えているだけに、嫌な予感しかしない。
「……。」
 恐る恐る寝間着の上から尻を触ってみると、案の定ぼこりとした出っ張りがある。
「……おいおい……もしかしなくてもこれは……」
 寝間着の中に片手を突っ込み、出っ張りの原因を引っ張り出す。予想通りそれは、細長い紐のような……薄茶色の尻尾だった。
 オレは夢でも見ているのだろうか。
 猫耳に尻尾なんて……有り得ない。
 あまりに非現実的な光景に思わず頬をつねってみるが、痛みがあるだけで目が覚める気配は全く無く。
「……現実、か。」
 朝っぱらから最悪だ。
「……とりあえず、着替えるか……。時間が経ったら消えるかもしれないし……」
 ひとまず目の前の現実から現実逃避をすべく、寝間着から団服に着替えることにした。
(中略)

「ほう……面白いな。緊張してるのか?尻尾が逆立ってるぞ。」
「~~ッ!」
「ひゃっ――ッ、へ、いちょ……っ」
 オレの腰を掴んでいた手を背中に回されると、尻尾を好き勝手に弄られて思わず変な声が出てしまう。
 耳を弄られるのも嫌だったが、尻尾はもっと嫌な感じがする。口で説明するのは難しいが、他よりも感覚が鋭敏な感じ……というのが一番適格かもしれない。
 特に尻尾の根元部分を弄られるとゾワゾワとした感覚が背中を一気に駆け上ってくる。たまらず兵長の肩に手を付いてギュッと団服の上着を握ってしまうが、なかなか変な感覚はおさまらない。
 その間も、兵長はオレの様子に気付いているのかいないのか、尻尾を根本から先端まで扱いてみたりとやりたい放題だ。
 いい加減兵長の手を払いのけたいところだが、相手は上官だし、状況を把握する必要があると言われた手前何となく抵抗し辛い。
「兵長……っ……もう触るのは良いじゃないですか……っ。それより、オレはこの状態を早く直してもらいたいんです。これじゃ、仕事も訓練も出来ないじゃないですか……っ!」
 何とか尻尾を弄るのを止めてもらおうと苦し紛れに兵長に声をかける。こっちは腰が抜けそうで、立っているのもやっとだ。
「……耳と尻尾があろうがなかろうが仕事する分には支障ねえだろ。」
 この部屋に来たときはあんなに怒っていたのに。
 変わり身が早いなあと思いつつチラリと兵長の顔を伺うと、相変わらず口角を上げて愉快そうな顔をしている。
 完璧にこの状況を楽しむ気分になっているようだ。
 途中の兵長の反応から薄々勘付いてはいたが……他人事だと思って酷い。
「それは……仕事する分にはそうかもしれないですけど……。でも、ずっとこんな物くっ付けている訳にもいかないじゃないですか。今までこういう耳とか尻尾とか生えてきた人いないんですか?」
「……まあ、大体その手のことの原因はハンジ辺りだと思うが。」
 思わぬ人物の名前が出て来てポカンとする。
「お前、ハンジ辺りに妙な物でも食わされたんじゃないのか?」
「ハンジさん……?」
 そういえば昨夜はハンジさんと一緒に夕食を食べた。
(それで、夕食の後にジュース余ったからあげるって言われてそれ飲んだけど……)
 普通のオレンジ味で、特に違和感も無かったので今まで疑いもしなかった。
「心当たりでもあるのか?」
「え?えーっと……確かに夕べ、ハンジさんに飲み物は貰いましたけど……でも普通のジュースでしたし、どうなんだろうなあと。」
「十中八九ソレだな……上手い具合に味を誤魔化したんだろう。あいつの常套手段だ。」
「えっ。」
「お前な……あのクソメガネがお前を弄りまわそうとしていたのを忘れてねえか?それに、アイツは普段から妙な物を作っては人を実験台にしようとする悪癖がある。
 ……今後は気を付けるんだな。」
「……。」
 今さらこうなってしまってから気を付けろと言われても遅い。
 出来ればもっと早く教えて欲しかった。
「というわけで、しばらくはオレに付き合え。」
「い、いえ。オレは出来ればハンジさんのところに今すぐ行きたいんですが……ギャッ!」
 嫌な予感がして慌てて兵長から離れようとしたら、むぎゅりと尻尾を掴まれる。この調子だと、兵長が満足するまで逃がしてくれないだろう。
 ……最悪だ。


「……っ……はぁっ……も、いい加減にっ、ん」
「別に仮装物が好きなわけじゃねえが、たまにはこういうのも新鮮で面白いもんだな。」
 兵長はオレが尻尾を人質に取られて動けないのを良いことに、さっきから好き放題人の身体で遊んでいる。特に尻尾を気に入ったのか、そこばかり弄りまわしてくるので迷惑なことこの上ない。
 まあ……尻尾が気に入ったというか、尻尾を触ったときのオレの反応が楽しいというのが正確なところなような気もするが。
「仮装物って……ん、何ですか……それっ!」
「あるんだよ、そういう世界も。」
「……?」
 よく分からないが自分が知らないディープな世界もあるらしい。少し気になるが、今の状況的にやぶ蛇になりそうなので黙る。
「しかし、お前の場合は感覚もあっていいな。ハンジもたまには良いことをする。」
「……っ……オレ、は全然良くないですよ、っふ……」
「そうか?オレにはそうは見えないが。」
 兵長は珍しく楽しそうに笑いながら、毛皮の手触りを楽しむように根元から先端に向かってゆるゆるとしごくように触ってくる。
 根本の一番敏感な部分を触られないだけマシだが、それでもしごくように触られると、根元が微妙な力で引っ張られてゾクリと快感のような感覚が背中を這い登ってきて思わず口から熱い息が漏れる。
「そ、そういう問題じゃなくて、ですねっ……!だからいい加減にっ――っひ!?」
 無理矢理兵長の手から逃れようと肩を両手でグイと押した拍子に、いきなり尻尾の付け根部分をグニグニと強い力で刺激されて思わず力が抜けてしまう。
 膝から力が抜けて床に崩れ落ちそうになると、尻尾を触っていた兵長の手がスルリとオレの腰にまわり、床ではなく椅子に座っている自分の膝の上に座るように誘導されてちょっと恥ずかしい。
「……っ」
 思いがけず腰が抜けてしまったのと兵長と向き合って座る羽目に陥ってしまったのが恥ずかしくて、兵長の肩に顔を寄せると頭をポンポンと撫でられる。
 ついでに両耳をスルリと順番に撫でられて、耳を無意識に伏せてしまっていたことに自分で気が付く。
(――こ、これじゃあ……)
 兵長にオレの感情が丸分かりだ。
 焦って何とか耳を普通に立った状態にしようとするが、猫耳の起こし方なんてやったことが無いので分かるはずもない。
 オレが耳に気を取られている間に、兵長はズボンの中に手を突っこんで両手で双丘を揉んできた。
「んっ……はぁっ……」
 今までは服の上からの刺激ばかりだったので、直接の刺激に毛がゾワリと逆立つような感覚がする。
「ほう……こんなところまで猫と一緒なのか。」
「な、なにが……ですか……ん」
「……猫は交尾するときに尻尾をこうやって上げるんだよ。」
「――ッ!!こ、こ、交尾って!!」
(た、たしかに今何となくそういう雰囲気に流されそうになってるけど……!)
 兵長が感心したように声を上げたので何かと思ったら、とんでもないことを言われて思わず顔が真っ赤になる。
 ただでさえオレの考えていることは兵長にバレやすいのに、猫耳と尻尾のおかげで筒抜け状態だ。
 というか、何で猫の交尾なんて雑学的な知識を知っているんだという感じだ。知らなければ、バレなかったのに。
「なんだ、不満そうな顔だな。」
 思い切り不満タラタラの顔で兵長の顔を見ると、尻尾の根元から先端をするりと撫で上げられ、結局再び頭を兵長の肩口に戻してしまう。
「ひぁッ!……ん、んっ!そこは……ッ」
 肩に額を擦り付けるようにして、兵長から与えられる刺激に必死に耐える。
 何だか、甘えているみたいでかなり不本意だが、この際仕方ない。
「尻尾の反応も大分良いな。」
 直接グニグニと尻尾の付け根部分を遠慮なく揉むように触られているせいで、全身がビクリビクリと断続的に跳ね上がる。
(な、んだっ……これ。後ろの良いところを外から触られてるみたいだ……んっ……)
「ぁ、ぁ、ん……」
 ギュッとつぶっていた目をふと半分ほど開くと、自分の下肢が目に入る。
 いつの間にか前が完全に勃ち上がり、中途半端に脱げかかっている下着の布を中から押し上げている。
 しかも兵長にさっきから散々弄られているせいで、下着の布地の一部が自分の先走りで色を変えてしまっていて。
(な、んだこれっ……)
 何となくいけない物を見てしまったような気分になって、再びギュッと目を閉じるが脳裏にチラチラと先ほどの光景が蘇る。
「……おい、一回立て。」
「へぁ?っちょ……!」
 何とかして頭の中からさっきの光景を追い出そうとしていると、突然腰を掴まれてグイと立ち上がるように引っ張り上げられた。
 しかし、先ほどから散々弄られているせいでオレは足腰が立たない。おかげで、ほとんど兵長の腕の力のみで支えられているような状態だ。
「う、わっ!?」
 いきなり立たされたのに驚いていると、中途半端に腿の部分にたまっていた団服のズボンと下着をズルリと引きずり下ろされる。何かと思ったら、どうやら服を脱がせるのが目的だったらしい。
 慌てて兵長の手元を覗くと、脱がせたオレのズボンを律儀に机の上に置いていて……床に放らないあたり、兵長らしい。
(……じゃなくてっ!)
「へ、兵長っ!?」
「気にするな。ほら、座れ。」
 思わず声をかけるが、兵長は取り合う気は無いらしい。
 そのまま手を引っ張られて、再び膝の上に座らされてしまう。
「……うう」
 先程から兵長の手のひらの上で良いように転がされているような気がしてならない。
「なんだ……こっちももうドロドロじゃねえか。」
 兵長の言葉に思わず自身を見ると、確かに前が完全に勃ち上がり先端からは先走りが溢れ出ている。
「……っ、仕方ないじゃないですか!兵長がさっきから変な風に触ってくるから……」
「ほう……変ってどんな風にだ?」
「……っふ……」
 オレの顔をジッと見ながら、スルリと双丘の狭間に手を這わせられて鼻から息が漏れる。。
 快感でグズグズになってしまっている顔を見られたくない。でも、兵長の切れ長な鋭い視線見つめられると何故か自分から視線をそらすことが出来ない。
 何故だろう……不思議だ。
 どうしようと考えている間にも、後ろに回された手がオレの後孔の入口部分を行き来してくる。
 ときどき入口の縁に指が引っかかると、挿入されるんじゃないか思わずビクリとしてしまって。前から出ている先走りが後ろにも垂れて来たのか、クチクチと粘着質な音が小さく聞こえてくるのが恥ずかしい。
「なんだお前……最近自分でしてねぇのか?先走りの量が随分多いな。」
「……っ、なの知らないです……ん」
 図星をさされて思わずカアと顔が赤く染まってしまう。
「へえ、そうなのか?」
 クスリと笑われたせいでますます顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「しかし……これだけだと滑りが足りねぇな。」
 兵長は、俺から視線を外すと片手で机の引き出しを漁りだす。どうやら何かを探しているらしい。
「……?」
 ようやく兵長の視線から逃れられたのでホッとする反面、いきなりどうしたんだろうと不思議な気分になる。
 つられてオレも引き出しの方へ目を向けたところで、後孔へいきなり冷やりとした感覚が走ってビクリとする。
「あったあった。これだ。」
「――ッ!?」
「ああ、最初は少し冷たいだろうが我慢しろ……そのうち慣れる。」
「ん、ぅ。」
 この感じだと、どうやら引き出しから取り出したのは潤滑液だったらしい。何で執務室の机にそんな物がと一瞬思うが、今までの兵長とのあれやこれやの出来事が脳裏に一瞬蘇って慌てて頭を振る。つまりは、そういうことだろう。
「……んっ、ふ……」
 兵長は潤滑液を体温に慣らすように後孔の入口付近で指先をぬるぬると動かすと、しばらくしてからツプリと指を一本だけ中に入れてきた。
 指一本とはいえ、やはりいつになっても入れられる瞬間の違和感だけは拭えない。動きはゆっくりとしているので痛くは無いが、違和感が少しだけある。
「――っふ……っひぁ!?」
 兵長の肩をギュウと掴んで気を紛らわせていると、そんなオレを宥めるように空いている方の手で耳をふにふにと弄られて思わず変な声が上がってしまう。
 ついでにいきなり耳を触れられたのに驚いて腰を引いてしまったわけだが、それはつまり兵長の指を後孔に自分から入れてしまったわけで……オレはバカだ。
「ん……ぅ。」
 潤滑液のおかげだろうか。大した抵抗もなく根本までズブリと入ってしまったようだ。
 いきなり身体の奥深くまで兵長の指が入ってきたので、驚いて固まってしまう。こんなことを自分からしてしまったのは初めてだ。
「今日は珍しく積極的だな。」
「ち、がっ……!」
 兵長は楽しそうな声で話しかけてくるが、こっちは自業自得とはいえいきなりの衝撃で正直それどころじゃない。
「そんなに良いのか?尻尾が立ってるぞ。」
「そ、れはっ……びっくりしたからで、す!」
 こっちがちゃんとした反論を出来ないのを良いことに、兵長は言いたい放題だ。
 しかも後孔の入口がさらにグニュリと押し広げられ、指をもう一本追加されたのを感じる。
「っぁ、ぁ……っん、」
 違和感は先ほどよりも増したが、今度も抵抗無く中に入ってくる。中で二本の指がバラバラに動きまわり、内壁をほぐされるとたまらない。
 さらに気まぐれに指を入口部分まで引き抜き、二本の指を広げて後孔の入口を無理矢理広げられると、冷やりとした空気が体内に入ってきてゾクリと全身が震える。
(――でも……っ、これ、じゃあっ……ふ……)
 さっきから全く前を触れてくれないし、後ろもたまに良いところを掠めるだけだ。
 決定的な刺激が与えられないのでだんだん焦れた気持ちが膨らんでくる。
 もっと……もっとちゃんとした刺激が欲しい。
「……なんだ、腰が動いてるぞ?」
 腰が無意識に緩く前後に動いているのを指摘され、恥ずかしさがブワリと広がる。
 でも、それよりも早くこの中途半端な状態を何とかしたい。
「ふっ……んっ……だって、っぁ……ぁん、っひ!!」
 軽く顔を下に向け、後ろの良いところに兵長の指が当たるように腰を緩く動かしていると、オレの腰を支えていた兵長の手が唐突に尻尾を根本から先端部分にかけてしごくように刺激してきた。
 尻尾を強い力で引っ張られると、ジワリと根本部分に快感が広がる。
 たまらない、快感だ。
「っ……ん、ぁ、ぁ……ん、ひぁッ!!」
 オレが尻尾に与えられている快感を追っていると唐突に後ろの指を引き抜かれ、先ほどよりも多い本数の指を根本まで一気に挿入された。
 いきなり外と中から刺激されたせいで、背中がのけ反り口が開きっぱなしになってしまう。口からタラリと飲みきれない唾液がこぼれているのを感じるが、今はそれどころじゃない。
「んぐっ……っく、はぁっ……」
 先ほど散々焦らされたのが嘘のように一気に強い快感を与えられ、頭が付いていかない。
 三本の指で内壁を広げられるのと同時に奥にある前立腺をグニグニと刺激されると、前から白濁液の混じった先走りが流れ出るのを感じる。
「へ、いちょお、っ……も、やぁっ……!」
 このままだとあと少しで自分だけ先に達してしまう。
「なんだ、もうギブアップなのか?」
 兵長の首筋に額を擦り付けて懇願すると、尻尾を弄っていた手を離された。
 さらに頭をなでられ、後孔をほぐしていた指もゆっくりと引き抜かれるが、指を引き抜く瞬間に中を擦り上げられてゾクリとする。
「……少し腰を上げろ。」
「っ……ぁ?」
 息を吐いて急激に高まった快感を何とか落ち着けようとしていると、突然腰をグイと持ち上げられた。
 力が入らないので、オレは兵長の成すがままだ。ゴソゴソと音がした後に再度腰を下ろすように誘導される。
「んっ……」
 兵長に促されるまま腰を下ろすと、後孔に熱い塊が押し当てられた。
 熱い塊は入口の部分を先走りを塗りつけるように何度かヌルヌルと往復した後、指で後孔の入口部分を広げられピタリとそこに押し当てられる。
「――痛かったら言えよ。」
「……っ……ぁ、ぁっ……ん」
 オレが返事をするより前に、ソレがググと中に押入ってくるのを感じる。指で慣らされはしたものの、比べ物にならない太さに息が詰まる。
「おい……息を吐け。そんなに力んでると、入るもんも入らねえだろうが。」
「……っん……なこと、いわれても……っ!」
 誰だって後ろに入れられそうになったらこうなると思う。
 それでも何とか兵長に言われた通り力を抜こうと口を開くが、息が上手く吐けずにますます力んでしまう。まるで呼吸の仕方を忘れてしまったみたいだ。
「……仕方なねぇヤツだな……」
「――っひぁ!?」
 オレが口をハクハクとさせながら何とか全身の力を抜こうと苦労していると、兵長は埒が明かないと思ったのか突然後孔の縁部分をグルリと指で撫でてきた。
「っ、……あぁぁっ……!」
 吃驚して思わず身体から力が抜けてしまった拍子に、ズブリと一気に挿入される。一番太い部分を通り抜けると、あとは自分の重みでグググと根本まで飲み込むだけだ。
 しかも根本まで入った拍子に、はずみでグイと前立腺を亀頭部分で押し上げられ、一瞬頭の中が真っ白に染まる。
「――っ!!」
(な、にこれ……っ!!)
 お腹の辺りがカッと熱くなり、前からトロリと何かが流れ出す感覚がする。
「随分早いな……」
「っ……ぁ?」
 兵長の言葉につられるように自分の下肢を見ると、自身からドロドロと白濁液が流れ出ていた。

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