アイル

媚薬兵長-2(R18)

(中略)
「……っ、ふ……ん」
 ――少し腕がぶつかっただけなのに、何が兵長の火を付けたのか全く分からない。
 いつの間にか部屋の中央にあるテーブルの上に座らされて、下から噛みつくようにキスをされていた。
 舌と舌を乱暴に絡められると、さっき城で中途半端に煽られたせいで体内に少しだけ燻っていた熱が再び燻り出すのを感じる。
(……き、もち……い)
 大げさなくらいベチャリと唾液をかき混ぜる音を立てられると、無意識に腰がブルリと震えて全身から力が抜けていってしまう。
 ほんの少し前までは恥ずかしさもあって、兵長とこういうことをするのは……と思っていたのに、兵長とキスをした途端にすっかりその気になってしまって自分でも現金な奴だと思う。
 理性がグズグズに溶けだすと、どうしても快感に正直になってしまって駄目だ。
 頬にそえられていた手が首筋を伝って胸元に降りていくと、大げさなくらいゆっくりとした動作でシャツのボタンを外される。
 その動作が余りに焦れったくて、思わずむずがるように身体を揺らすとクスリと鼻で笑われるし最悪だ。
 媚薬とかいう薬を飲んで余裕が無いのは兵長の方のはずなのにオレの方が追い込まれているみたいで面白く無い。
「っ、あ……」
 シャツの前を全て肌蹴させられると、冷やりとした空気が快感で蒸気した肌を撫でていく。
 さらに指先がシャツの間から胸元に潜り込むと、両方の胸の先端部分をギュッと捩じられて鋭い刺激が背中を駆け抜けた。いきなりの強い刺激に、塞がれている口からくぐもった声が漏れてしまって恥ずかしさに顔が赤くなる。
「んぅ……ひ、ああッ!」
 両方の胸の先端を摘ままれて前方に引っ張られるとビリビリと脳天まで快感が突き抜けてもう我慢出来ない。
 たまらず顔を振って兵長の唇から逃れると嬌声を上げてしまう。
 かなり強い力で引っ張られているので痛い位なのに、物凄い快感だ。はっきりと下肢が兆してくるのを感じる。
(――だめ、だ!)
 快感に自分の身体を支えきることが出来ずぐにゃりと兵長の肩に凭れかかると、肩を押されて机の上に上半身を寝かされた。
 最初の頃は胸なんて触られてもくすぐったい程度だったのに、しつこい位に毎回毎回弄られたせいで今では立派な性感帯の一つだ。
 おかげで、今では立体機動装置のベルトが不意打ちで強く擦れた程度のことで変な声が漏れそうになってしまって困る。
 ……なんて、こんな話しを兵長に言ったら良いようにネタにされそうなので絶対に秘密だ。
 全く男のくせに情けないったらない。
「ん……ぐッ!や、らぁ!」
 キスで唇を塞ぐ代わりに兵長に口の中に指を突っ込まれて、息苦しいのに首を振る。
「やだも何も……お前がデカイ声上げるからわざわざ口を塞ぐのを手伝ってやってんだろうが。宿の壁は薄いのくらいお前も知ってるだろ。
 ……まあ、お前が周りの連中に聞かれるのが好きなタイプなら止めはしねえが。」
「――!」
 兵長の言葉にハッと動きを止める。
 ついさっきまで快感に流されるままに声を上げていたが、そういえばここはいつもの場所では無かった。
 旧調査兵団本部は石造りの城なので、よほど大きな声を上げない限りはそういう心配をしなくて良いのでうっかりしていた。
 兵長はオレが抵抗を止めたのを確認すると、これ幸いと口の裏側を指の先でグニグニと擦り上げて来る。
(だから、そ、こはッ……!)
 感じてしまうので不味いのだ。ジワジワと首の後ろ辺りに熱が広がって、耐え切れずに自分から兵長の指先に舌を絡めてしまう。
 ……完全に陥落だ。
 さらに数本の指を突っ込まれて、ズブズブと抜き差しをされると、まるで擬似的に兵長のモノを銜えているみたいだ。
 息苦しいし、涎がボタボタと口から零れてしまうので不格好なことこの上ないが、良い場所を指先で適格に撫でられているのとシチュエーションに酷く興奮してしまって、快感で視界が霞んでくる。
「ん、ふ……んっ……ぅ」
 指の動きはそのままにズボンのチャックを下ろされて徐々に下肢を露わにされる。下着とズボンを足から抜かれてしまうと、上もシャツの前が肌蹴た状態なのでほぼ裸だ。
 その状態で片足を肩にかけられると、兵長の目の前に陰部がさらけ出されて丸見え状態になってしまう。
 しかも蝋燭の光が未だ灯されたままなので余計に恥ずかしい。
 咄嗟に自由な方の足で隠そうとするが、いつの間にか両足の間に身体を入れられてしまってそれも叶わない。
「胸を弄っただけでもうこんなか。」
「ヒ、ぅあっ!?」
 口の中を抜き差ししていた指を引き抜かれると、勃ち上がった陰茎を根本から先端までわざとらしくゆっくりと撫で上げられて先走りが零れてしまう。
 さらに先端の孔に指先を埋めるようされると、直接の刺激に腰がブルリと震えてさらに濃い先走りが漏れる。しかし先端の孔を指で塞がれているのでブチュリと爆ぜるような音が立ってしまい、居たたまれない気分だ。

戻る